映画「東京タワー オカンとボクと、時々オトン」
これまた半ば駆け込みで見てまいりました。withオカン。
リリー・フランキーの著作は
増量・誰も知らない名言集「誰も知らない名言集」とか、
日本のみなさんさようなら「日本のみなさんさようなら」とか、
ナンシー関との対談集「小さなスナック」くらいしかまともに読んだこともなく、あとは雑誌でパラパラと、見る程度だったので、映画になったこの作品が出たときには「ああ、やっちゃったか」と思ったものでした。

「やっちゃった」は、これでこの人もそちらの仲間入りってことかと言う意味で、「そちら」が「どちら」なのか明文化するのは難しいので感覚で分かる人だけ分かってください(丸投げ)。

そんな意味のない前振りはどうでも良くて、映画です。
ストーリーはだいたい知ってるし、母子の絆で泣かせ系だってことも分かっていたので、普段なら斜に構えて見に行くこともしないのですが(実際ドラマにはぴくりとも興味を示せませんでしたし)、この映画に関しては樹木希林と内田也哉子が一人の人物の現在と若い頃を演じるという点に心惹かれたのでした。
内田也哉子は映画本格出演はこれが初めて。
演技は方言交じりの台詞に時々ぎこちなさも感じるけれど、やはり親子だからか、ふとした仕草が樹木希林に似ていて、なかなか良かったです。

樹木希林は、昔から好きな女優さんなんですが、よくよく考えてみたらきちんと出演作を見たのは初めてかもしれません。
CMでの印象が強くてね(笑)。

オカンとオトンの関係は、なんだかそのまま樹木希林と内田裕也を思わせるし、闘病シーンも、彼女自身の体験と重なるしで、なんともあざといキャスティングだなぁと思わなくもなかったのですが、見てしまうとやはり引き込まれますね。

泣かせる系だと覚悟して行って、まんまと泣かされたわけですが、これは多分に樹木希林の演技力のおかげ。
脚本のあざとさを打ち消してくれる自然体演技。
巧い。

自由すぎるオトンの小林薫も、胡散臭げな伊達男が草臥れていく過程が非常にリアルでいろんな意味で切なくなりました。
リアップはスポンサーについてくれてるのですか?(どうでもいい)


そうそう、気になるモノローグの長さはなんとなく「夜になるまえに」とか「ビハインド・ザ・サン」を思いだしました。

登場人物たちは、あまり多くを語らず、ごく普通の、日常的な言葉だけのやり取りをして、その背景にあるものを全部モノローグで流してしまう。

字幕なら、どんな些細なものにせよ文字を追っているので頭に入るけれど、迂闊に日本語なので大事なことを聞き流してかけたりして、その点が時々ドキドキでした。
オダジョーの声のトーンと滑舌の問題もあるかも。

あー、しかしマー君ことリリー・フランキーがオダギリジョーかぁ。
カッコよすぎだろう、それ(笑)。と内心ツッコミつつ、オダジョーのスタイルの良さを惚れ惚れと鑑賞したのでした。
| 三月 | 映画 | 23:17 | comments(1) | trackbacks(1) | -
ほれいしょが駆け込みで見るんだね♪
| BlogPetのほれいしょ | 2007/06/08 11:38 AM |









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